古くからある「ニッケル・ツゥー・ダイム」というマジックをもとに発展させたものですが、2つの同じ道具を使うことにより、まるで違うといっていいほどのインパクトのあるマジックに変身しました。出現、消失だけでなく、移動、貫通とさまざまな手順を連続して行え、発売以来いまだにベストセラーとなっています。ダイナミックコインは、テンヨーが追い求める優れたマジックのすべての要素をそなえているといってよいでしょう。すなわち、1.誰にでも簡単にでき、2.日用品を使い、3.ポケットに入れて持ち運べ、4.繰り返し見せることができ、5.相手に道具を渡して調べさせることができる、ということです。

海外で見せるときは
説明書では、最後に5枚の100円玉を1円玉に変えてしまう方法が書かれていますが、中に入る大きさのものであれば、何にでも変えることができます。このマジックを外国へ行くときのおみやげにする方も多いようですが、そんなときは、最後にその国のコインに変化させて見せるようにするとよいでしょう。
タネは精密
パソコンの電話でのユーザーサポートで“いま(パソコン)たち上がっていますか?”という説明員の問いに対し“私いま座っています”と答えたユーザーの話は有名ですが、マジックでも、それに負けない勘違いがときどき起こります。テンヨーの開発部にかかってくる問い合わせの中でも、もっとも多いのがダイナミックコインをお求めになったお客様からのものです。道具の構造は説明書に解説してあるとはいえ、相手に渡してもタネがわからないほど精密に作ってあるため、 手にしたとたんタネが入ってないと思い込む方が多いようです。また、あまりの現象の強烈さから、実演を見てお求めになったお客様の場合、それが仕掛けによって行われると考える前に、とにかく容器をかぶせれば100円玉が消えるものという先入観を持ってしまい、すぐに100円玉に容器をかぶせようとして、入らないという問い合わせもいただきます。いずれもこの道具の素晴らしさゆえに起こる、嬉しい勘違いというところです。
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