宙に浮かぶ石
¥2,100(税込)
   

絵の入ったフレームの上に石を置き、念を込めると、石がゆっくりと浮かび上がります。フレームを動かしても、石はまったく動きません。その他にも、透明な人形や、相手から借りたコインなどを浮かしてみせることもできます。

考案 : ルーバー・フィドラー(1998)

ある素材を入手したところから、まず石が浮かぶというテーマとその手法がみつかりました。ここまでは、多くのクリエーターがたどりつく所といってもいいでしょう。しかし、この製品を手にした方はおわかりと思いますが、それだけでは、浮いているということに対し、説得力がまるでないアイデアです。ちょうどステージの人体浮揚で、浮いている女性の周りに金属の輪を通して見せるというアイデアによって、人体浮揚のトリックが完成したのと同じように、この宙に浮かぶ石も、ささえがないという証明の方法を考えたことによって完成したのです。

このマジックの考案者であるルーバー・フィドラー氏自身がイギリスのマジックコンベンションで、会場にいた大勢の人たちに「宙に浮かぶ石」を見せていたときの話です。演技が終わったあと、すぐとなりにリチャード・カウフマン氏(アメリカのマジック雑誌「ジーニー」」の編集長)がいました。そこでフィドラー氏は、テーブルに置かれたフレームから石をとりのぞき、カウフマン氏に「ここを軽くさわってごらん」といって、フレームの中央に軽く人差指の先を触れさせました。その状態で、フレームを左右に動かしてみせたところカウフマン氏はびっくりして声を出したのです。反対側にいた人にも同じことをさせると、やはり声を出して驚きました。周りの人は、何が起きているのかはわからないけれど、その反応に笑い出したということです。その話を聞いて、テンヨーのスタッフも実際に道具を手にして自分で試してみましたが、よく理解できませんでした。そこで、仕掛けを知らない人に見せて試してみると、同じような反応を得ることができました。自分の触覚と視覚のくい違いにより、まるでそこに特殊な磁場があるかのような奇妙な感触を与えることができるのです。