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クロースアップ・マジックで物を浮かしてみせるというのは、クリエーターなら誰しもが考えてみたい魅力的なテーマです。例えば、ルーバー・フィドラーの「宙に浮く石」はまさにそのテーマをとことん考え抜いて生み出された、それまでにない原理にもとづくものです。
しかし「宙に浮くほうき」で使われている仕掛けは、物を浮かす仕掛けとしては新しいものではありません。それまでにも多くの浮遊マジックの道具に使われてきました。しかし、このマジック(原題「コスモシス」)だけが、世界中でもっとも愛され、いまだに人気があるのはなぜでしょうか。
それは、カード1枚という道具でできる、抜群の携帯性、即興性にあります。また、それまでのアイデアが物を浮かそうとしていたのに対し、物が乗っていた表面を下げ、物は元の位置にとどまれば、浮いていることになる、という発想によって、格段にやさしく演じられるマジックになっています。
考案者はオーストラリア在住のグラフィック・デザイナー、ベン・ハリスさん。日本のテレビで、ある有名なマジシャンが演じた、1枚のカードがテーブルの上で不気味に動く「ズーム」というマジックは、同じくハリスさんの考案です。
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