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2000年代に入って、テレビのマジック番組の特徴のひとつはストリート・マジックということにありました。スタジオの中だけでマジックを見せるのではなく、街頭で、その場にあるものを使って奇跡を起こして見せるのです。またスタジオで見せるにしても、コインを飲料水のビンの中に貫通させたり、お札に火のついたタバコを突き刺したり、というように多くの日用品が使用されます。
中でも、お札に印刷されている絵を動かしてみせる、という現象はインパクトの強いもので、さまざまな形で紹介されました。これが「お札マジシャン」のテーマのひとつでした。
そして、もうひとつのテーマは、ヒロ・サカイさんやセロさんがストリート・マジック風に演じて一躍有名になった、頭が体の前でずり落ちるマジックです。元をたどると「欽ちゃんの仮装大賞」の入賞作品から生まれたもので、その後シルク・ド・ソレイユが取り入れたほどです。その現象をお札に印刷された人物でやってみたら面白いのでは、という発想がありました。
ジョーク的な感じが強い現象ですが、あまりにあり得ない現象なので、お札をスイッチすることを感じさせてはマジックとして成立しません。スライド板に工夫をこらし、演技の中で自然に仕掛けの動きをコントロールするようにし、たえずそのお札が見えているように感じさせることが、このマジックの最大のポイントでした。
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