マジシャンローズ 
  

赤いバラの花を茎から取りますが、なぜか無限に花が茎に現れます。取った花はすべて紙袋にすてます。最後は突然茎に黄色い花が現れ、紙袋に入れた赤い花は消えてしまいます。テンヨーのスーパーボールと同じ特殊なスポンジで花を製作した事により、応用範囲の広い美しい道具が生まれました。上記の手順の他、なにもない茎に花が現れる、花がシルクになるなど、様々な使い方が解説されています。

考案:千田有作

手順構成:下村知行(1994)

開発者の千田有作は、テンヨーの製造部に所属しており、マジックの製造のため日々さまざまな工場を飛び回っています。そうした日常の業務の中で新しい素材をみつけ出し開発部に持ち込んだり、ときには自らアイデアを提案します。"マジシャンローズ"は、ミスターラビットの素材で花を作ると本当の花のように見えて、なおかつとても小さくなるという千田の発想から生まれました。いままでにない新しい素材の可能性を探り、下村知行がさまざまな使い方を考案しました。その中のひとつの手順は、アメリカのプロマジシャン、ダン・ギャレットさんのバナナのプロダクションの手順に触発されたものです。FISM世界マジック大会で、この手順の実演を見たギャレットさんは、「バナナよりいいね」とニコッと笑いました。

シルクと組合せた手順
柴田佳保
45センチ角の赤いシルク(マジック用の絹のハンカチーフ)と黄色いシルクが各1枚必要です。「マジシャンローズ」の茎の先に、赤いシルクを軽く巻いてバラの花のようにします。黄色のシルクは玉にして、赤い花、黄色い花といっしょにテーブルの上の道具の陰に隠します。もうひとつの赤い花を右手にパーム(隠し持つこと)し、その手で茎を持って登場します。茎を左手に渡し、右手でシルクでできた赤い花をとり、振ってシルクに変えます。そのシルクで茎の先を軽く払いながら、右手にパームしておいた赤い花を茎につけます(瞬間に赤い花の出現)。シルクをテーブルに置きながら、隠しておいた赤い花を右手にパームします。ここで無限に花が現われる説明書の手順を演じます。最後に黄色の花が現れた状態になります。右手の赤い花をテーブルに置きつつ、黄色のシルクをパームします。黄色の花を茎からとりますが、こんどは花が現われません。オヤッという表情で右手を振りながら、黄色い花をパームし、黄色のシルクを現わします。黄色の花がシルクに変わったように見えます。左手にシルクをとり、茎を右手でとって パームしていた花といっしょに片付けます。残ったシルクで別のマジックに続けることもできます。

シルクでバラの花を作る方法
図1のように片方の端を中心にして巻きつけていきます。シルクは自然にねじれて細く巻きつけられていく感じです。細い棒などを使い、図2のように最後の端をいちばん外側に巻かれているシルクの下に押し込みます。図3。中央の端をつかんで一振りすれば、元の状態に広がります。

花のまん中に出ている端をつかんで、ひと振りすれば、一瞬に広がってシルクになります。