メンタルゲーム

これほど簡単にでき、しかも奇跡的な現象が今まであったでしょうか。手を近づけることもなく、触れることもなくケースの中のESPマークを透視してしまいます。繰り返し見せても、道具を渡してもその方法を推理されることはなく、逆に効果が高まります。

考案 : 近藤 博(1991)

このトリックに使われている素材は、最初、メンタルマジックで相手の描いた図形などを読みとるのに使われていました。そのトリックを見せるときに難しいのは、ひそかに仕掛けの部分を盗み見るときです。「メンタルゲーム」は、そのひそかに見るという動作をなくしてしまいました。相手の選んだマークを示すガイドは最初から(観客にも)見えており、それによって演技は大変やさしいものになりました。しかし、アイデアは完成したものの、大きな問題は、演技が終わったあとのリセットということでした。普通ならば、素材の表面を別の素材でなぞるということが必要ですが、それでは繰り返し見せることができません。多くのテンヨーの製品の特徴は、すべて内蔵式ということで、余分な道具をできるだけ排除するように心がけています。菅原茂が、フタをはずすと自動的にリセットされるという方式を考案し、それによって、このマジックは完全にテンヨーらしい製品にしあがりました。