第9回ジュニアマジシャンビデオコンテスト結果発表

「ジュニアマジシャンビデオコンテスト(テンヨー主催)」は全国の17才までのマジックファンがビデオで参加できるコンテストで、2010年で第9回目を迎えました。今回も全国からたくさんの応募があり、審査の結果、グランプリと各賞が以下のように決定しました。

グランプリ

賞金10万円

副賞手品百科事典ターベルコース・イン・マジック全8巻

岡村真衣さん

11才三重県

優秀賞

賞金2万円

副賞2011年テンヨー新製品セット

島日向太さん

14才神奈川県

入賞 4名

野町隆文さん

10才長野県

泉太優さん

14才神奈川県

大賀亮輝さん

17才福岡県

大谷謙智さん

17才愛知県

奨励賞 3名

迫田元気さん

8才愛知県

西岡鉄平さん

11才奈良県

福田けんとさん

17才北海道

総評

ジュニアマジシャンビデオコンテストもいよいよ9年目。今回も48組もの皆様にご参加いただきました。毎年続けて応募してくださる方、大勢の前で披露した画像をお送りいただく方など若い方々がマジックに真剣に取り組んでいることが伝わり、たいへんうれしく感じています。
本コンテストでは、テクニックだけがうまい人ではなく、見ている人がハッピーになれるような、人を楽しませる演技を高く評価しています。今回入賞された方々もそんなマジシャンばかりです。

今回グランプリに輝いたのは、岡村真衣さん(三重県:11才)。前年応募したマジックをパワーアップしての2 度目のチャレンジです。
毛花を使った演技でスタート、そして四つ玉やカードなどの正統的なスライハンドマジックをにこやかに演じました。最後はクマのぬいぐるみが大きくなるクライマックス。正確なテクニックと女の子らしい動きをうまく組み合わせ、ステージがぱっと明るくなるようなはつらつとした演技でした。

優秀賞は、島日向太さん(神奈川県:14才)。コインマジックを友達の前で楽しく行っている映像を送ってくれました。本人も友人も楽しんでいるのが、映像からも伝わってきます。
最初は、コインが不思議な移動をするコインアセンブリー。そしてつぎには、カードの下にどこからともなくコインが現れどんどん増えていきます。最後にコインが大きなボトルに変化!高度なテクニックを使っていながらもそれを感じさせずに、見ている人を楽しませていたことが評価されました。

入賞の野町隆文さん(長野県:10才)も数年続けてチャレンジしてくれているジュニアマジシャンのひとりです。仮面をつけてステージに登場し、カードやCDを使った指先のテクニックを使ったマジックを演じているビデオを送ってくれました。
仮面をつけて行うマジックは、演技においてたいへん重要な視線や表情を隠してしまうのでむずかしいものですが、演技の途中で、仮面を取ったときの笑顔がとても素敵で、仮面の怪しい雰囲気と素顔との対比がとても印象的な演技になっていました。

泉太優さん(神奈川県:14才)はマジックウォンドが出たり消えたりするマジックやお札を使ったマジックなどを中心に手順を組立てました。衣装や音楽や使用する箱などの道具、すべてに統一感があり、切れのよい動きが特徴です。音楽のプロモーションビデオのような映像もスタイリッシュな作品になっていました。

大賀亮輝さん(福岡県:17才)は、スーツ姿にソフト帽というぐっと大人の雰囲気で登場。ワイン入りのグラスを空中から現したり、指先に現れる赤い光を手から手へ操ったりというマジックを行ないました。大賀さんのゆったりとした独特な間が、他の人には無いムーディな雰囲気を作り出していました。

大谷謙智さん(愛知県:17才)は、クロースアップのカードマジックを披露してくれました。高度なテクニックを使ったアンビシャスカードなどをよく練習されたと思われる演技。1組のデックの前方へ半分突き出したカードが、ちょっと手を振るたびに、少しずつ上がってくる演技にはテンヨースタッフも驚かされました。練習する大切さが感じられる演技でした。

奨励賞の迫田元気さん(愛知県:8才)は、真っ赤な燕尾服を着て、一生懸命にマジックを演じてくれました。ロープにしっかり結んだハンカチがすーっとはずれるマジックと、ロープマジックのフォーナイトメアの手順をていねいにそして正確に演じました。真摯にマジックを演じる姿は、見ている人を感動させます。

西岡鉄平さん(奈良県:11才)は終始にこやかに、パラソルやシルク、ハトなどを使ったカラフルなマジックを演じてくれました。演技の合間にみせる笑顔はたいへん素敵で、マジックの楽しさが伝わってきます。最後に箱に入れた白いシルクが一瞬でハトに変わってクライマックス。最後もスマイルでキメてくれました。

福田けんとさん(北海道:17才)のマジックは、いままでジュニアコンテストではなかったとてもユニークなものでした。レストランのテーブル席にひとり座った男が、つぎつぎ不思議なことを起こす一人芝居風の演技です。
グラスを空中に消したり、消えたナプキンが現れてそのたびに驚くなど、レストランの卓上にある品物やトランプを使ってマジックを構成し、動作と表情だけでマジックを進めていきます。クロースアップマジックにもいろいろな演出があることをあらためて示してくれました。

人を楽しませることは、大人になってもますます大事なスキルになっていくでしょう。いつでもどこでも気軽にできるマジックは、楽しいコミュニケーションの道具として活用できます。演じている自分も、見ている相手も楽しいマジックをぜひ続けていってください。そして次回も、たくさんのジュニアマジシャンの応募をお待ちしています。

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